A unifying perspective on neural manifolds and circuits for cognition | nature reviews neuroscience (2023)
Christopher Langdon, Mikhail Genkin & Tatiana A. Engel
https://doi.org/10.1038/s41583-023-00693-x
hl.icon
神経多様体(Neural manifolds)神経多様体(Neural manifolds).iconと生物の神経回路の関係について扱ったレビュー論文
神経科学において、ある行動の背後にある神経回路(基盤)を明らかにするのは大きな課題
古典的なアプローチだとこんなかんじ
行動を説明する出来る限りシンプルな回路モデルを作る
動物で破壊実験や神経活動の人為的な操作を介してそのモデルの検証をする
Naa_tsure.icon教科書的な例としてよくあるのは勝者総取り方式(Winner-take-all) の話
ただこれは個々の神経を均質で単純な応答を示すものと仮定しがち
その仮定をすると、複雑な応答を示す神経細胞について説明が出来ない
Naa_tsure.icon実際に細胞内電位記録(Intracellular recording)をやってみると神経活動に恐ろしいほど多様性があることがわかる
Naa_tsure.iconチューニングカーブを描いた際に上手く解釈できない細胞、雑に扱われがち
神経多様体(Neural manifolds)を使えば、複雑な応答を示す細胞も含めて解釈可能な低次元で扱える
つまり高次元な神経活動から行動・課題を説明するのに十分な低次元の構造を取り出すことが出来る
この低次元の構造をなぞるようにリカレントニューラルネットワーク(Recurrent Neural Network; RNN)を学習させて、回路の推定を行うアプローチもある
Naa_tsure.iconただRNNはあり得る神経回路の候補を与えるだけで実際にそれが生物内にあるかはわからない
Naa_tsure.icon高次元の神経活動を学習させるよりは現実的ではあるとは思う
とある課題を遂行する神経活動のダイナミクスを神経多様体(Neural manifolds)で説明出来るなら
生物内に実際に存在する神経回路を調べる必要はないのでは・・・・・・?
高次元のデータを低次元に落とし込もうとすると、その統計手法によって拾われるものが大きく変わる
Naa_tsure.icon主成分分析(principal component analysis; PCA)は分散がでかいところを拾ってくるけど、本当に分散に注目するのが一番いいのかは不明
実際に動物実験で回路を同定することで、因果性も含めた確かな計算理論に対する理解が得られるはず。
Naa_tsure.icon理論による推測と実験による検証の往復が行動の背後にある計算の理解には必要ということか
Naa_tsure.iconただ、工学に応用するだけなら別に実験で検証する必要はあるのか?とも思う
Naa_tsure.icon具体的な手法について僕がよく分かっていないので、実験データに適用してる論文も読みたい
hl.icon
ref
Langdon, C., Genkin, M. & Engel, T.A. A unifying perspective on neural manifolds and circuits for cognition. Nat Rev Neurosci (2023).
#2023/4/18
#論文